全盲のソプラノ歌手
澤田理絵さん


【プロフィール】
1974年福岡県生まれ。
遺伝的な目の障害により、両眼とも光を感じる程度。
筑波大学附属盲学校高等部音楽科を経て、武蔵野音楽大学
音楽学部声楽学科卒業。
第41回ヘレンケラー記念音楽コンクール第1位。
第22回愛のステージにて最優秀賞三笠宮寛仁親王妃杯受賞。
作曲家の神津善行氏に高く評価され、デビューの機会を獲る。
ベートーヴェン作曲第9交響曲や宗教曲のソリスト、オペラガラコンサートやジョイントリサイタルの開催など精力的に独自の活動を展開。
国内にとどまらずウイーン・ブダペスト、ローマ・ニューヨークなどでも
多数の演奏会に出演。
また現在、盲導犬とともに音楽活動を行ない、全国の学校や企業を対象に
盲導犬の普及を目的としたトーク&ミニコンサートも行なっている。
全盲マラソンランナーとして活躍されているご主人とともに2人の子どもを育てる母親でもある。
【わかさ生活との出逢い】
澤田理絵さんとわかさ生活の出逢いは、お義母様が『ブルーベリーアイ』をご愛用いただいていたのがきっかけで、2006年11月には、わかさ生活主催チャリティコンサート「心に残る唄」開催が実現しました。
当日は澤田さんの澄んだ歌声と相良おり絵さんの美しいヴァイオリンの音色、
そして、みながわちかこさんのやさしいピアノの素敵なハーモニーが会場に響き渡り、大きな感動に包まれた素晴らしいコンサートとなりました。
明るく前向きにソプラノ歌手として頑張っておられる澤田さんから、元気や勇気をいただいたと来場された多くのお客様からもお喜びいただきました。

2006年11月10日
わかさ生活主催チャリティコンサート
「心に残る唄」ご出演の様子
【インタビュー】
「歌で皆様に幸せのお裾分けがしたい。」
澤田さんは生後3ヵ月で遺伝性の病気を発症、視力を失われました。
それでも音楽の道に夢を描き、ご自分の意志で中学生のときに一人上京。
音楽大学で学び、その後、単身でイギリスやイタリアに留学され、今では世界中を飛び周る音楽家です。
澤田さんにとって音楽活動の喜びとは何ですか?
コンサートでお客様から、『元気が出た』と言われるのが一番嬉しいんです。
私はお客様が前向きな気持ちになる手助けがしたい。
そして大切な人に、同じ気持ちをお裾分けしてほしいんです。
心がかさついて人とのつながりを忘れかけても、私の歌がそれを思い出すきっかけになれば何より嬉しいです。
澤田さんがいつも明るくとって音楽活動の喜びとは何ですか?
私にとって、同じように視覚障がいのある友達同士やサークルなどで
一緒に過ごすことは、少々お化粧がくずれていても気にせず、気を遣わずリラックスして楽しく過ごせる仲間であることは間違いないのですが、健常者の方と接する中で、『目が見えないこと忘れてた』と言われることは、ほめ言葉でとっても嬉しいですね。
一緒に音楽活動をしているピアノのみながわさんやヴァイオリンの相良さんは、私の目が見えないこと忘れているかのように接してくれて、必要なときだけ手を貸してくれる。そんな関係が私にとっては、心地よく安心して歌うことを楽しむことができます。
見えないというだけで内向きな気持ちになるのはもったいない。
私が社会に出ることで私の姿から何かを感じてほしいんです。
澤田さんとずっとご縁が続いていることが嬉しいですね。
わかさ生活さんとは7年前からご縁をいただいていますが、わかさ生活さんの社会貢献活動は、こういったコンサートにしても、夫がお世話になっているマラソン大会にしても、『共に』何かをしようという気持ちが伝わり、とても共感できます。
今回9月からの感謝祭で全7回のコンサートを開催させていただけるとのことで、たいへん楽しみです。感謝しています。
同じく幼い頃に視力を失われ、全盲マラソンランナーとして活躍されるご主人とともに、支え合いながらそれぞれの夢に輝く姿はとても力強く、胸を打たれました。
澤田さんの明るく前向きな生き様は感動的で、その言葉一つひとつの内側に秘められた強く明るいエネルギーを感じ、二児の母親としての一面には優しさがあふれています。
そんな明るさ、力強さ、優しさ、可憐さ、美しさすべてを感じさせる澤田さんの感謝祭でのコンサートがとても楽しみです!
(2013年8月取材)

ブラインドランナーとして活躍されるだんな様。

全盲ソプラノ歌手、澤田理絵さんは、
明るく笑顔が素敵な方。

澤田さん(右)とパートナーのテルスちゃんと一緒に。左は今回のお客様感謝祭司会者の西ひかる。
【CD】
「ひむかの空」「今 帰ろう」「心に残る唄」「母と子のための唄」
【所属事務所】
有限会社 シェパードムー ン
シェパードムーン音楽事務所
【オフィシャルHP】